伝えきれなかったこと
NHK第一ラジオ「ゴジだっちゃ」の生放送終わりました。
台本もなく、ぶっつけ本番。
「話したいことメモ」の束を持ってスタジオ入りしたのに、その100分の1も話せなかった。。。
アナウンサーの杉尾さんは、私の発言をしっかり受け止めてくださり、自分の中でじっくり消化してから、ひとつひとつ言葉を丁寧に選びながら話してくださいました。
教育番組ではないし、一般のリスナーの方々にとって、学校生活に辛さを抱える子どもたちが増えているという話題がどれだけ心に引っかかるのかわかりません。
自分たちが育ってきた小中学校時代と、いまのこどもたちの置かれている状況の違いの大きさに気づいてもらうことができたら、と思いながら話しました。
学校や先生にもよるのでしょうが、いまの学校は、こどもたちが常にダメ出しをされ続けている状態です。
「○○君、座りなさい」「○○さん、静かに!」「○○さん、前を向きなさい」「○○君、筆箱は机の中にしまいなさい」
ほんの少しでも「みんなと違う」と注意される。
「一斉にみんなと同じことをする」ことを、常に強要されている。
不登校児ゼロ、モンスターペアレントゼロという奇跡のような大阪の大空小学校の初代校長木村泰子さんは、おとなとこどもの対等な関係からしか真の学びは生まれないと言います。
「手はお膝!」「お口にチャック!」
自分の頭で考えること、「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つ機会が、どんどん奪われていく。
「正解」をいち早く言い当てる子、先生の指示に黙って従う子が評価される。
同い年の子どもだけが集められた同質性の高い閉鎖的な空間で、「みんなと同じペースで、同じことを、同じようにやる」というやり方が、落ちこぼれや吹きこぼれを生む。
150年前に生まれたこの教育システムが、いま限界を迎えている、と、熊本大学准教授苫野一徳先生は言います。
感性の鋭い子どもほど、自分の頭で考える子どもほど、友だちが辛い思いをしているのを見ていられない心優しい子どもほど、集団の中で辛い思いをする。
それで、本当にいいんだろうか。
こどもたちは幸せなんだろうか。
いま、小中学生の「5人に1人」が不登校傾向にあるという調査があります。
夏休み明け9月1日に、たくさんのこどもが、命を絶ちます。
これが異常事態でないと言えるのでしょうか。
すでに答えは出ていると、私は思います。
この国の教育を、変えないといけない。
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